居住用賃貸物件では、建物そのものを減価償却することはできなくなりましたが、室内の動産・備品については扱いが異なります。カーペット、オーブン、ヒートポンプ、食洗機はいずれも使用により劣化するため、税務上、その損耗分を減価償却費として計上できます。

簡単に言うと

ニュージーランドの居住用賃貸物件では、建物の減価償却を経費計上することはできません。居住用建物の減価償却率が0%とされているためです。一方で、家電、カーペット、ブラインド、ヒートポンプ、照明器具など、移動可能で個別に識別できるchattels(動産)については、引き続き減価償却を計上できます

実務上のメリットは、物件購入時にあります。賃貸物件を購入する際に、建物の価値とchattelsの価値を切り分けて評価(chattels valuation/動産評価)しておくことで、そのchattels部分を耐用年数にわたって減価償却し、毎年の課税対象となる賃貸収入を減らすことができます。

簡単に言うと

詳しい内容を、わかりやすい言葉でご説明します

減価償却とは、資産が使用されるにつれて価値を失っていくことを税務上反映する仕組みです。例えば、今日購入したヒートポンプは5年後には価値が下がっています。そのため、購入費用を一度に全額経費にするのではなく、毎年一定額を経費として計上します。

賃貸物件の場合、ルール上、建物チャテル(動産・備品)は明確に区分されます。

  • 建物(構造部分、屋根、恒久的な壁や床)は減価償却率が0%のため、毎年の償却費は請求できません。
  • チャテルとは、建物の一部ではなく、建物を損傷せずに取り外せるものを指します。それぞれの見積耐用年数に基づき、IRD(ニュージーランド内国歳入庁)が定める減価償却率が適用されます。
  • 少額資産は、現行の基準額未満であれば、通常、複数年にわたって減価償却するのではなく、購入した年に全額を経費処理できます。

判断が難しいのは、建物に「固定」されている内装設備です。固定配線や配管は一般的に建物の一部とされますが、据え置き型のオーブンや取り外し可能なカーペットは通常そうではありません。物件購入時に適切なチャテル評価を行っておくことで、この区分を税務上説明しやすくなります。

もう一つ押さえておきたい点があります。減価償却の方法(定率法か定額法か)によって、経費計上のされ方が変わります。定率法は初期の年度に控除額が大きくなり、定額法は毎年均等に配分されます。一度ある資産について方法を選ぶと、通常はその方法を継続することになるため、成り行きで選ぶのではなく、意図を持って決めることが大切です。

簡単な例

賃貸物件を購入し、動産評価によって次のような分離可能な資産が特定されたとします。

動産評価額年間控除額の目安
カーペット、カーテン$6,000$1,200
オーブン、クックトップ、食器洗い機$4,500$900
ヒートポンプ$3,500$700
ブラインド、照明器具$2,000$400

これは、初年度でおよそ$3,200の減価償却費に相当します。購入価格全体を「建物」として扱っていた場合、見落としていた可能性のある金額です。正確な金額は各資産の償却率や減価償却方法によって異なりますが、考え方は明確です。内訳を分けることには、実際の金銭的メリットがあります。

避けたいよくあるミス

  • 購入額全体を建物として扱ってしまう。 動産の按分をしていない場合、建物の償却率は0%のため、減価償却費を一切計上できません。
  • 売却時の減価償却戻入を忘れる。 動産(または不動産)を帳簿上の減価償却後価額を上回る金額で売却した場合、過去に計上した減価償却費の一部が所得として取り戻されることがあります。
  • 本来は経費処理すべきものを減価償却してしまう。 実質的に少額の品目は、数年にわたって償却するのではなく、直ちに費用計上できる場合がよくあります。
  • 修繕と動産を混同する。 摩耗したカーペットの張り替えは通常、減価償却すべき動産の購入に該当します。一方、部分的な補修であれば、控除可能な修繕費となる場合があります。

最も避けるべき大きな損失は、購入時に動産評価をまったく行わないことです。何年も後になって、ひとまとめの購入価格から按分を再構成するのは、購入時点で行った評価に比べて説得力が大きく劣ります。また、根拠の弱い按分は、レビューの際に最初に確認されるポイントです。

申告書のどこに該当するか

動産(備品等)の減価償却は賃貸経費にあたるため、IR3(個人所得税申告書)(または、物件を会社や信託で保有している場合は会社・信託の申告)に反映される賃貸の純損益を減少させます。その純損益にはその後、リングフェンシング規則が適用されるため、減価償却によって現金の還付が直接増えるのではなく、リングフェンスされた損失が増える場合があります。

将来売却する際は、減価償却の回収に注意し、建物の値上がり益にはブライトラインテストも適用される可能性がある点を覚えておきましょう。

Fernwayがお手伝いできること

賃貸物件について、適切な動産(chattels)の按分を確認し、減価償却スケジュールを作成し、少額資産を正しく経費計上し、売却時に想定外の税務影響が出ないよう償却後の価値も管理します。今年、賃貸物件を購入される場合、購入時点で評価額を正しく設定することが、年間控除額を増やす最も手軽な方法です。

無料20分レビューを予約すると、その賃貸物件で本来請求できる控除を漏れなく申告できているか確認します。

これは一般的な情報であり、個別の税務アドバイスではありません。状況により取扱いが異なる場合がありますので、当社にご確認いただくか、IRD(ニュージーランド内国歳入庁)のird.govt.nzをご確認ください。

分かりやすく言うと:建物自体は減価償却できませんが、建物内のカーペット、家電、設備・備品は減価償却できます。購入時にこれらを分けて評価しておくことで、毎年の賃貸所得の課税対象額を着実に抑えられます。

これは一般情報であり、個別の税務助言ではありません。詳しくは 免責事項全文.