従業員の場合、PAYE(源泉課税)、KiwiSaver(退職貯蓄制度)、休暇の管理は雇用主が対応します。一方、コントラクターは小規模事業者として活動し、基準額を超えるとGST(物品サービス税)を請求し、経費を計上し、自分で税務とACC(事故補償制度)を管理します。コントラクターの方が表面上の時給・報酬単価は高く見えますが、実際の手取りは、控除できる経費、ACC、そして自分で担う事務作業によって変わります。
2つの選択肢の概要
従業員とコントラクター(業務委託)の違いは、単なる呼び方の問題ではありません。税務を誰が対応するかが変わります。従業員は給与計算を通じて支払われ、PAYE(源泉課税)が支払い時に差し引かれます。一方、コントラクターは実質的に事業を営んでいる立場です。請求書を発行し、税金分を取り分け、GST(物品・サービス税)登録が必要になる場合があり、IRD(ニュージーランド内国歳入庁)とのやり取りも自分で行います。
- 従業員 — PAYE、KiwiSaver、ACC earner levy が差し引かれ、有給休暇などの雇用上の権利もあります。
- コントラクター — 総額支払いまたは schedular payments を受け取り、IR3(個人所得税申告書)を提出し、予定納税を管理し、経費を申請し、ACC の補償も自分で対応します。
契約書上の呼び名だけで、あなたの立場が決まるわけではありません。IRD や裁判所は、実際の関係性を見ます。仕事の進め方を誰が管理しているか、代わりの人を立てられるか、リスクと利益を誰が負っているか、相手方の事業にどの程度組み込まれているか、といった点です。ここを正しく判断することは重要です。本来は従業員である人をコントラクターとして扱っていると、PAYE、KiwiSaver、休暇に関する負担が過去にさかのぼって発生する可能性があります。
税務上の取り扱いの比較
どちらも同じ個人所得税の税率表で課税されるため、税率自体は同じです。違いは、税金がいつ・どのように徴収されるか、そしてその前に何を経費として差し引けるかです。
| ポイント | 従業員 | コントラクター |
|---|---|---|
| 税金の支払い方法 | PAYEによる源泉徴収 | 自分で納付。多くの場合、予定納税を利用 |
| 控除できる経費 | 非常に限定的 | 実際の事業経費は控除可能 |
| GST | なし | 売上高が$60,000を超えたらGST(物品・サービス税)登録 |
| ACC | PAYEを通じて所得者負担金を支払い | 所得に応じてACC CoverPlusを自分で支払い |
| 休暇とKiwiSaver | 雇用主が提供・拠出 | 自分で管理・負担 |
実際の事業経費(工具、車両、自宅オフィス、保険など)を控除できる点は、コントラクターの大きなメリットです。一方で、有給休暇はなく、雇用主からのKiwiSaver拠出もなく、ACC(事故補償公社)の請求も別途届くというトレードオフがあります。コントラクターの中には、税金が源泉徴収される源泉徴収対象支払いを受け取る方もおり、これにより予定納税の負担感が和らぐことがあります。
源泉徴収対象支払いについては、もう少し詳しく見ておく価値があります。特定の業務では、支払者がコントラクターへの支払いから税金を源泉徴収し、IRD(ニュージーランド内国歳入庁)へ納付する必要があります。仕組みとしてはPAYEに似ていますが、雇用に伴うその他の待遇は含まれません。ご自身の仕事が源泉徴収対象のカテゴリーに該当する場合、稼いだ時点で税金が前払いされるため、年度末や予定納税の負担を抑えやすくなります。多くの場合、実際の税務状況に合うように、既定の税率ではなく自分で源泉徴収率を選択できます。
コストとキャッシュフロー
従業員の場合、キャッシュフローは安定しています。給与が振り込まれる前に税金が差し引かれるため、自分で取り分けておく金額は多くありません。一方、請負業者は、自分で税金を確保し、基準額を超えた場合はGST(物品サービス税)も取り分けたうえで、予定納税の期限に対応する自己管理が必要です。よくある失敗は、総収入をそのまま手取りのように扱い、年度末に資金不足で困ることです。
その反面、請負業者は従業員より高い料金を請求できる場合が多く、実際に事業に必要な経費を控除でき、働き方も柔軟に組み立てられます。ただし、適切な単価には、失われる有給休暇、KiwiSaver、ACCの負担分に加えて、十分な利益分を含める必要があります。そうでないと、請負は見かけほど収入が良くない可能性があります。
請負単価を設定する際の簡単な目安は、まず自分が受け入れられる従業員としての年収から始めることです。そのうえで、今後は自分で負担することになるホリデーペイ、病気休暇、祝日、雇用主負担分のKiwiSaverとACC、さらに契約と契約の間の空白期間や事務作業の時間を上乗せします。利益分を加えるのはその後です。給与を時給換算した金額に単純に合わせてしまう請負業者は、これらのコストを含めると、結果的に不利になることが少なくありません。
リスクと事務手続き
コントラクターとして働く場合、事務負担もリスクも増えます。自分で確定申告を行い、予定納税やACC(事故補償制度)を管理する必要があり、有給の病気休暇や年次休暇もありません。納税資金を取り分ける習慣を誤ると、年度末の納税額に加えてuse-of-money interest(不足税額等にかかる利息)が発生し、大きな負担になることがあります。雇用であれば、こうしたリスクのほとんどは雇用主側に移ります。
また、就労形態の区分という問題もあります。働き方の実態が雇用に見える場合、単に「コントラクター」と呼んだからといってコントラクターになるわけではありません。IRD(ニュージーランド内国歳入庁)や裁判所は、契約名ではなく実態を見ます。正しい区分にすることは、双方にとって重要です。
ACCは、新しくコントラクターになる方が最も忘れがちなコストです。自営業者として、所得に基づくACC CoverPlus賦課金を支払う必要があり、これは所得税とは別に請求されます。初年度の請求書を見て驚くこともあります。けがに対する補償を得るためのものですが、予算に入れておく必要があります。一方、従業員の場合は、所得者賦課金がPAYE(源泉課税)を通じて自動的に差し引かれるため、別途請求書を受け取ることはありません。
どの事業主にどれが向いているか
- 安定性、有給休暇、手続きのシンプルさを重視する方 — 雇用形態なら、税金の処理は基本的に勤務先が行います。
- 柔軟性、複数のクライアント、実際にかかった経費の計上を重視する方 — コントラクターとして働く形です。その分、事務手続きも自分で対応する必要があります。
- コントラクターとして働き始める方 — 料金を設定する前に、税金、GST(物品サービス税)、ACC、有給休暇がないことを見込んで予算を立てましょう。
まずは私たちにご相談ください
実際の手取り(税引後)がどちらの形態でどう変わるかを、請求できる経費控除、ACC補償、そして失うことになる休暇やKiwiSaverも含めて試算できます。分かりにくい表面的なレートを、比較しやすい明確な数字に置き換えます。
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これは一般的な情報であり、個別の税務アドバイスではありません。ご自身の状況については当社にご確認いただくか、ird.govt.nzをご確認ください。
要するに:税率は同じですが、コントラクターは柔軟性と経費控除を得る一方で、有給休暇や手続きの簡便さを手放し、税金、GST(物品・サービス税)、ACCを自分で積み立てて支払う必要があります。
これは一般情報であり、個別の税務助言ではありません。詳しくは 免責事項全文.